金沢市は伝統と新しい文化が共存する街です。歴史を感じさせるものと、時代の変化の中で新たな息吹を吹き込むものが、街の至る所に息づいています。このような金沢には、金沢芸術創造財団が運営する多彩な芸術関連施設があります。これらの施設と、市民、文化芸術団体、実演家、教育機関、民間企業などとの有機的な協力関係を築き、共に文化を育むプラットフォームとしての役割を果たす目的で、令和3年に「アーツカウンシル金沢」が誕生しました。
「アーツカウンシル金沢」は、さまざまな取り組みを展開しています。その中には、「子どもアーツプログラム」や「お届けアーツプログラム」があります。これらのプログラムは、学校などへアーティストを派遣し、子どもたちにアートの魅力を実体験させることを目指しています。この取り組みはまさに、文部科学省が推進する「社会に開かれた教育課程」や「地域学校協働活動」の特筆すべき取り組みと言えるでしょう。そして、このプログラムを通じて、派遣されたアーティストと子どもたちの間には、予想もしなかった相乗効果が生まれています。
この講演会では、「アーツカウンシル金沢」の統括ディレクターである黒澤伸氏をお招きし、「"オープンエンドである" ことについて」をテーマに、地域文化資源を活用した美術教育の可能性についてご講演いただきます。美術教育が持つ「不易」の側面と変化する「流行」の要素について、新たな視点から考える貴重な機会となるでしょう。
時間 | 9月14日(土)14:50~16:20 |
場所 | 金沢大学 A 1講義室 |
司会 |
大村 雅章(金沢大学) |
講演者 |
黒澤 伸(アーツカウンシル金沢 統括ディレクター) |
黒澤伸(くろさわしん)氏
東京都生まれ。東京造形大学の絵画科を経て東京藝術大学大学院修了。1990年に開館する水戸芸術館現代センター立ち上げに参画。その後(1999年〜)金沢21世紀美術館(2004年開館)の稼働に7年間携わる。その間に、コミッションワーク「スイミングプール」の設置や小中学生の全員招待(ミュージアムクルーズ)などを実現(以上、金沢21世紀美術)。以後、金沢湯涌創作の森(版画&染め・織工房・研修施設)の所長を経て、金沢21世紀美術館副館長(〜2020年まで)。現在、金沢湯涌創作の森や金沢21世紀美術館を管理・運営する金沢芸術創造財団の芸術・交流アドバイザー& 同財団の主宰するアーツカウンシル金沢の統括ディレクター、金沢市民芸術村の総合ディレクターを努めている。
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